伝統構法でつくる家

自然との共生の思想から生まれた構法

伝統構法は、我が国独特の自然との共生の思想が、根底にあります。
地震時において、地面が揺れたら家も一緒に揺れ、そのエネルギーを吸収し、究極ではジャンプして逃げる。

自然に逆らうことなく、あるがままを受け入れ、千年を超える長い時間軸の中で、人が自然から学び、過去の先人達が、深い洞察力と、知恵の蓄積により、確立した構法であると同時に、伝統構法こそが、日本の気候・風土と本質的に合った建築とも言えるのではないでしょうか。

日本において、時代を超えて信頼出来る、安全性が実証されている唯一の構法が、伝統構法であると私達は考えております。

耐震強度の強さが安全とは限らない

在来工法との主な違い

耐震強度の強さが安全とは限らない

固い家と柔らかい家、これは、剛構造や柔構造といった、構造上の違いから生まれます。現在の家づくりのほとんどは、剛構造でつくられており、家を支える重要な接合箇所では、金物(アンカーボルト・筋交いプレートなど)が使われております。
剛構造では、木をコンクリートや鉄骨と同じ部材として扱うのに対し、柔構造では、木を木として扱う事で、鉄骨やコンクリートには再現できない、木独自の「しなり」や「粘り」「復元力」を最大限活用する事が出来ます。

剛構造のように、衝撃をダイレクトに受け止めるのではなく、この「しなり」や「粘り」「復元力」といった、木特有の特徴を活かす事で、衝撃を和らげる力が生まれ、その結果、工業製品でつくられた家以上に、優れた耐震性を発揮する事ができるのです。

伝統構法では、金物は使われておりません。
一部の柱で支える家と全ての柱で支え合う家

現在の家づくりは、筋交いと筋交いプレートをはじめとした、一部の耐力壁のみで家全体を支える構造となっております。もちろん、現在の家づくりにおいても、ある程度の衝撃ではびくともしない位、強い耐力壁によって形成されておりますが、大きな地震が発生した場合、抵抗する場所が限られているため、その部分のみで衝撃に耐える必要があります。

一方、伝統構法においては、通し貫を用いることによって、大きな衝撃が生じた際には、柱から柱へと衝撃を逃がす働きが生まれるため、1箇所に衝撃が集中する事なく、倒壊しにくい強い家がつくれるのです。

この、柱一本一本の「粘り強さ」が、住む人の命を最後まで守ります。

柱1本1本の「粘り」が家全体を守ります。
ジャンプする家とジャンプしない家

現在の家づくりは、建築基準法によって家の土台と基礎を堅結する事が義務づけられております。しかし、家の土台と基礎を堅結する事によって、仮に大きな直下型地震が発生した場合、衝撃がダイレクトに家全体に伝わってしまいます。その結果、一部の耐力壁が損壊すれば、必然的に家全体の倒壊にも直結してしまいます。

これら剛構造による現在の家づくりとは異なり、柔構造でつくられた伝統構法では、家の土台と基礎を堅結するのではなく、礎石の上に家を乗せてあるだけなので、直下型の際には、家全体が地面からジャンプし、衝撃から逃れる事が出来ます。「石場建て構法」と呼ばれる、この構法は、地震時に地面からジャンプすることで、倒壊から逃れることが可能です。

これが日本の国で生まれた、日本古来の家づくりなのです。

礎石の上に家を乗せた、石場建て構法。

小坂建設の家づくり

  • 小坂建設の家づくり
  • Concept1伝統構法でつくる家
  • Concept2日本本来の家づくり
  • Concept3住み継いでいく家